【弁護士コラム】いじめについて学校と話していて感じる『気持ち悪さ』


2017年8月23日

いじめについて学校と話していて感じる『気持ち悪さ』

取手市で起きたいじめ自殺事件について、取手市教育委員会の事件当時の教育部長が被害者ご遺族の家を訪れ、謝罪したことが、ニュースになっていました。

ご遺族は、いじめの事実については事件当時からずっと主張していましたが、当時認められることはありませんでした。しかし、その後、教育委員会はいじめの存在を認めるに至っています。

学校が、外部から見て明らかにいじめがあっただろうとの事実を認めないことは珍しくありません。

今回の事件の中でもご遺族がなさった、「その当時と何が意識が変わってそうなったのでしょうか。その当時も(菜保子さんの日記を)見せてましたよね。最初から娘のもの見せてましたよね、いろいろと」という質問に対し、教育部長が回答できなかったことが印象的でした。

あまりにも惨い対応だと思いますが、学校との話し合いでは、このような対応がよくあります。

「調査をしたら結果が出た。」「再度精査したら確認できた。」

いじめ事件は、私たち弁護士が関わる前の段階で、多くの場合に親御さんと学校との間で話し合いがもたれています。学校と話し合ってもいじめに対応してくれないときに、親御さんは弁護士を入れる判断をすることになります。多くの場合弁護士が入った後、学校は最終的にはいじめの存在を認めることになるわけですが、なぜいじめを最初は認めずに、弁護士が入った後には認めたのか、と聞いてもそこには明確な答えがないことが多くあります。

もちろん「調査をしたら結果が出た。」とか、「再度精査したら確認できた。」とか「法的知識が欠けていた。」などという説明をされることがあります。

しかし、『弁護士が話したことと同じ内容を親御さんはすでに何度も学校に話していて、それでも学校は変わらなかった』のであって、上記説明は一見もっともらしく聞こえても、理由にはなっていないのです。

学校側の判断が、打算に基づくものであるから

このようなことがなぜ起きるのでしょうか。一つの理由は、学校側の判断が、打算に基づくものであるからだと感じます。

公立学校の先生方は、校長先生をトップとする組織ですが、一方で各教員はずっと同じ学校で教員をやるわけではなく、時間がたてば他の学校に移ります。

その結果として、組織のトップの校長先生を含めて、先生方の中には、とりあえず今、問題が起きなければ、離れることができるという打算のもとにいじめについても説明をしているように感じることがあります。

気持ちの持ちようで解決できる問題ばかりではない

夏休み明けは、子ども達の痛ましい自殺事件も増える傾向にあるとの統計結果があります。

学校問題は、決して気持ちの持ちようで解決できる問題ばかりではありません。是非、この時期にご家族でもお話しいただきたいと思います。

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